2025-04-18# 物件(仙台圏)
塩釜市立病院/劣化調査・改修設計業務を契約/佐藤総合計画に委託/既存施設は外来棟・病棟で計約1万㎡
塩釜市立病院は「塩釜市立病院改修工事設計業務委託」を3月21日に入札し、1落の1700万円で佐藤総合計画に決め、同26日付で契約した。
一般競争で入札には同社のみが参加した。予定価格は1809万6000円、最低制限価格は1357万2000円だった。
塩釜市香津町7の1に所在する塩釜市立病院は、RC造地下1階地上3階建ての外来診療棟と、RC造4階建ての病棟(東棟・西棟)を合わせた延べ1万0566平方㍍規模。内訳は1959年完成の西病棟が延べ1730平方㍍、73年完成の東病棟が延べ3243平方㍍、84年完成の外来診療棟が延べ5592平方㍍となっている。
主に西病棟と東病棟の劣化対策として改修を計画している。現在、病棟の屋上防水塗装が劣化し雨漏りが生じているほか、病室の壁や床、天井の劣化、トイレの一部が和式であることなどが課題となっている。2024年度12月補正予算に関連費として病院整備改修事業に24~25年度で限度額5949万円、25年度当初予算で病院改修事業促進業務委託に25~26年度で253万円、病院改修事業に26年度で2億4631万円の債務負担行為を設定した。
業務内容は予備調査、躯体の劣化(クラックなど)調査、設備の劣化など現地調査、仕上げ(方法・部材)を含む改修方法の検討、仮設検討、工程検討、概算工事費の積算、改修計画案の作成、アスベスト調査など。
具体的な改修項目は、病室および廊下の壁・床・天井・ドアの意匠変更、病室の2重サッシ化、病室内の間仕切り位置(カーテンレール)の変更、病室(および一部廊下)、天井照明などのLED化、個室病室の洗面台更新・新設および什器(床頭台除く)の更新、病室の酸素および吸引配管の増設、感染対策を目的とした間仕切りの新設、浴室の改修(および新設の検討)、外来棟水治療室の改修など。
このほか病棟のトイレ改修は、和式便器の洋式化、洋式便器・ウォッシュレットの更新、間仕切りの変更、オストメイト対応トイレの設置などを予定。給排水管は極力、既存設備を使用する。履行期限は9月30日。
工事については、早ければ25年度内に着手し、26年度までの完了を見込んでいる。
なお塩釜市は市立病院の在り方の検討も進めており、再整備に取り組む場合の建設候補地として、新富町地内にある県有地の「二又スポーツ広場」駐車場と民地(一部市有地。検討段階のため場所は非公表)を挙げている。適地調査支援は国際航業が担当した。また再整備に向けた基礎調査は18年度にアイブレインがまとめ、延べ1万1000平方㍍程度で病床数140床の規模を想定している。
また同院は、「市立病院西・東病棟屋上防水改修工事」「市立病院GHP(GHP―2系統、GHP―5系統)改修工事)」をそれぞれ木元建装、アズビルと契約した。
屋上防水は3月18日の入札で、2落の2530万円で木元建装。入札にはこのほか堀越が参加した。予定価格は2868万円、最低制限価格は2497万8274円。契約日は3月24日。
工事概要は西・東病棟の屋上防水改修工事とその他雑工事一式で、工期は9月30日まで。
一方の空調改修工事は入札日が3月27日で、1落の4100万円でアズビル。入札には同社のほか晃和工業が参加。予定価格は4551万円、最低制限価格は4024万7316円だった。契約日は今月4日。
工事概要は外来診療棟西側の2系統(1階)と5系統(2階)。2系統は室外機1台と室内機19台(天井埋め込みカセット形17台、天井吊形厨房用2台)、リモコン12台5系統は室外機1台と室内機20台(前同16台、天井吊形4台)、リモコン15台を更新する。工期は7月31日まで。