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2025-06-17# 物件(仙台圏)

東北電子工業/登米市 長沼第二工業団地に進出/10月着工へ、建設会社を選定中/S平屋、延べ5328㎡の工場計画

自動車部品製造などを手掛ける東北電子工業(石巻市中島新石湊71 渡邉篤代表取締役社長)は登米市に新工場を建設する。2028年10月の操業開始を目指し、建設を担当する地元企業を選定中だ。稼働後のメンテナンスを考慮して市内建設会社から選定する考え。

立地場所は登米市中心部の迫地区にある長沼第二工業団地の4万8011平方㍍。ここにS造平屋建て、延べ5328・85平方㍍規模を想定した「登米工場」(仮称)を建設する。総投資額は40億~45億円を見込む。

新工場では車載用の電池ケースとカバーを製造する。製品は冨士発條を通じてトヨタバッテリーに流通させる。27年度の新規雇用は40人、将来的には50人まで増やす想定。1年初年度の売上は約25億円を目標に掲げた。

8月に土地を取得して10月の着工、27年6月の一部操業開始を見込み、操業の本格化は28年10月を予定する。

なお同社の工場は、石巻市に本社工場を含めた4拠点、兵庫県姫路市に1拠点が稼働している。

長沼第二工業団地は今回の立地により、空き区画は残り0・7㌶で1区画となった。

16日に登米市中田農村環境改善センターで開かれた立地協定式には東北電子工業の渡邉社長をはじめ、登米市の熊谷康信市長や宮城県の小林徳光副知事ら合わせて25人が参加。

協定書の署名後、熊谷市長は「市長就任後初めての立地企業として迎えられ大変うれしく思う。地域経済の活性化にのみならず、市のものづくり産業発展の一翼を担ってもらえると期待している」とあいさつ。小林副知事は「市の発展のみならず『富県宮城』の躍進に向けて大きな推進力となる」と期待を込めた。

渡邉社長は最後に45年前の創業からの歴史を振り返り、立地に対し「物流面の良さや広大な敷地から立地を決めた。地元雇用の面でも工業高校などから採用して育成する流れを作り、次の雇用につなげる」と話した。

 

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