2025-11-19# 物件(石巻・気仙沼)
県北部振興/東松島市 鞍坪機場の全面改修/来年度から既存解体に着手/RC2F、ポンプ2台で現地建替
宮城県北部地方振興事務所は鞍坪排水機場の全面改修として現地での建て替えを計画しており、来年度から既存施設の解体撤去を始める予定だ。
鞍坪地区は鳴瀬川左岸で美里町二郷地区(旧南郷町)を受益地とし、排水機場は最下流部(南側)で市町境となる東松島市西福田長峯地内に所在する。既存施設の排水能力はポンプ3台で毎秒7立方㍍。鞍坪川および沖新堀川で排水を処理している。隣接して国営の排水機場が立地している。
築後50年以上が経過し設備の老朽化が著しく、生産中止となった交換部品もあることから施設の更新を立案した。事業期間は2023~29年度。事業費は26億5000万円を見込んでいる。
既存の建屋と構造物を撤去した跡地に、既存施設と同規模の排水能力で整備する。ポンプは新しい施設には2台を設ける。主ポンプが2台ともφ1350㍉㍍の立軸斜流(Ⅰ型)。揚水量は毎分210立方㍍。実揚程は3・8㍍、全揚程が4・4㍍。原動機はディーゼルエンジンで230㌔㍗2台。
建屋はRC造2階建て、延べ215・72平方㍍。吞口水路、吸込水槽、吐出水槽、取付樋管を構築する。設備は自動除塵機、水平コンベア、15㌧吊天井クレーンなどを設置する。
機場に近接して沖新堀川と鞍坪川の調整を担う調整樋門も、ゲート扉体と巻き上げ機を改修する。
改修設計は同事務所が23年度と24年度に発注した2件とも仙台土木設計が担当した。建屋部分に関しては営繕課が発注しており、建屋設計はアトリエ利房、解体設計はE&C総合コンサルタンツが担当した。地質調査は23年度にテクノ長谷が行っている。
昨年度末に発注した調整樋門ゲート設備の改修工事は小野寺鐵工所が施工している。



