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2025-12-01# 物件(石巻・気仙沼)

登米市/庁舎4カ所の現況調査/1月にも一般競争で業務発注へ/躯体や設備の劣化度合いを確認

 登米市は、中田・南方・登米・石越の4庁舎の現況調査業務を2026年1月にも一般競争入札で発注する考えだ。12月補正予算案では債務負担行為に中田・南方庁舎等現況調査業務として25年度から26年度まで限度額2229万7000円を設定した。

 既存庁舎の現況を把握するため、躯体・設備の劣化状況や不具合箇所を調べる。調査の結果、補修など対応が必要と判断した場合は設計を作成するなど整備に取り組む見通し。

 対象施設の概要は、中田庁舎がRC造3階建て、延べ4624平方㍍で1987年に建設した。総合支所機能のほか産業経済部、建設部、教育委員会、農業委員会が入居している。

 南方庁舎はS造2階建て、延べ3722平方㍍で2004年に建設。総合支所と市民生活部、福祉事務所が入居する。

 登米庁舎はS造2階建て、延べ2301平方㍍で1998年に建設。総合支所に加え上下水道部が入居している。

 石越庁舎はRC造3階建て、延べ2904平方㍍で98年に建設した。総合支所機能が入る。

 なお本庁舎である迫庁舎には総務部、まちづくり推進部、議会機能、総合支所機能などが入っている。

 委託予定の業務内容は、残存耐用年数の調査、修繕内容などの検討、調査報告書の作成。

 残存耐用年数調査では予備調査と現地調査を実施する。修繕内容の検討としては修繕基本計画を策定する。履行期間は2026年1月から5月までを予定している。

 市内の庁舎施設のあり方を巡っては、現在の本庁舎付近に集約した庁舎機能を備える地域交流センターを計画し、ことし4月に設計プロポーザルの手続きを開始。その後、同月の市長選を経て新たに就任した熊谷康信市長は同センターの建設を取りやめ、既存の迫・中田・南方の各庁舎にある本庁舎機能を継続して活用する可能性を示唆した。しかし議会の反対などを受け、当初の予定通り設計プロポーザルを実施。今後、建設事業費などを見極めた上で、地域交流センターを新設するか、既存庁舎を活用するかといった整備方針を定めていくとみられる。

 なお、地域交流センターの設計業務を山下設計が担当する。規模は行政・議会機能を含めて延べ約1万7400平方㍍を想定。履行期限は27年3月まで。

 

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