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2025-12-05# 物件(大河原)

村田町/2中学校の統合計画を委託/現校舎と同規模の5000㎡弱で新設

 村田町は村田第一中学校と村田第二中学校の統合に向けた基本構想を日総建に委託している。業務名は「統合中学校基本構想業務委託」。選定はこのほど指名競争入札で行われた。新校舎の建設地選定や規模、事業費などの概算をまとめる。

 町内には小学校が村田小学校と村田第二小学校、中学校が村田第一中と村田第二中の各2校を設置している。これまでの児童・生徒数の推移を見ると、小中学校とも70人前後で推移していたが、本年度の新入生以降、40人前後に減少した。減少により2029年度で村田小と第二小、32年度で第一中の全学年が1学級になると予測が立っている。

 これらを理由に各小中学校の統合を計画。本年度に入り、「小中学校等再編推進委員会」と「小中学校等再編準備委員会」で5回程度、協議を重ねてきた。

 第一中と第二中を統合した新中学校は、浸水リスクや通学、統合費用などを総合的に判断し、第一中の周辺エリアに設置する。校舎は築50年が経過したことから、新設を検討。概算建築費用は20億円以上を見込む。体育館も同じ築年数であるが、改築または改修といった方針は未定。

 敷地1万1700平方㍍に建つ第一中はRC造4階建て、延べ4920平方㍍の校舎やS造2階建て、延べ1305平方㍍の体育館のほか、プールを配置。グラウンドは北側にある町営の相山公園を活用している。

 業務内の建設地選定では相山公園や周辺の更地(民有地)も含め、現校舎と同規模の校舎が建設可能な範囲で探る。基本構想には校舎の建設場所や規模、事業費、スケジュールなどを盛り込み、本年度内の策定完了を目指す。

 策定後、基本・実施計画、基本・実施設計を委託する。発注の方法および方式は未定。

 統合は28年4月だが、新校舎建設完了の時期は未定としている。新校舎の建設中は現校舎を使用し、完成後に移行する。移行後、現校舎は解体する。

 なお、第一中の近くでは都市計画道路・小池石生線の施工が進んでおり、整備に合わせて町担当者は「県に対し、生徒が通る歩道の整備について協議中」と話し、安全面も考慮している。

 中学校統合と併せて、村田小学校と村田第二小学校の統合計画も進んでいる。

 小学校は校舎の築年数が浅く、開放的な校舎であることや、災害時における高い安全性などを考慮し、村田小学校をそのまま活用する。改修する場合は、大規模なものではなく部分的な補修を行う考え。規模は校舎がRC造3階建て、延べ5131平方㍍。

 今後、基本的にソフト面の統合を進めていく。統合は27年4月を目指す。

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