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みやぎ建設新聞 ピックアップ記事

2024-01-09# ニュース

2024年注目の主要建築プロジェクト/宮城県民会館が来年度に工事発注へ/仙台市と気仙沼市で庁舎建設が本格化/白石市が道の駅の事業者募集/登米市の米山複合施設来年度に工事発注

宮城県内の2024年の主要建築プロジェクトをまとめた。宮城県では県民会館の工事発注や、仙台市の市役所本庁舎の建設工事がスタートするなど大型事業に注目が集まる。このほか白石市では白石中央スマートIC(仮称)周辺に整備する、道の駅しろいしの事業者募集が昨年12月から開始されたほか、気仙沼市の市役所本庁舎の工事発注などが予定されている。

宮城県は来年度の大型建築事業として県民会館・NPOプラザ複合施設と、大崎市職業教育拠点校の校舎棟について工事発注を進める見通しだ。

県民会館・NPOプラザ複合施設は、仙台市宮城野区宮城野2の301の1の一部地内となる仙台医療センター跡地の約5万3200平方㍍に整備を計画。昨年完了となった基本設計によると施設規模は基礎免震構造を採用するSRC一部RC、S造地下1階地上5階建て、延べ約2万8300平方㍍としている。内部には約9000平方㍍のホール、約3800平方㍍の創造・育成・連携拠点部門(スタジオシアター、スタジオ等)などを完備する。ホールは1~4階までで約2200席を確保し、東北初となる主舞台開口約18㍍×奥行18㍍の四面舞台などを備える。

基本・実施設計は石本建築事務所が担当中。現在、実施設計の作成を進めており完了後、24年度から工事発注および管理運営計画の策定、25~27年度に新築工事を行い、28年度内の開館を目指す。

大崎市に新設する職業教育拠点校は、既存鹿島台商高の敷地内に校舎と実習棟を新築するもの。施工地は大崎市鹿島台広長杢師前44地内で敷地面積は8万2614平方㍍。新築する施設は、校舎棟が3階建て延べ約7200平方㍍、農業系実習棟が2階建て延べ約2100平方㍍、家庭系実習棟が2階建て延べ約1100平方㍍としている。基本・実施設計は佐藤総合計画が担当。供用開始は27年度を目指す。

仙台市は現在地で本庁舎を建て替える高層棟の第1期工事のうち、昨年11月に建築、電気設備(強電)、空気調和設備3件をWTO対象工事で公告し、今月23日に開札する。青葉区国分町3の7の1地内で現地改築するもので、施設は免震のS一部SRCおよびRC一部W造ハイブリッド構造とし、延べ床面積は6万5668平方㍍となる。階数は地下2階地上15階建てで、1~2階は市民利用・情報発信機能、3階は機械室、4階は災害対策機能、4~13階は行政機能、14~15階は議会機能の構成としている。設計は石本建築事務所・千葉学建築計画事務所JVが担当。来年度の6月議会で契約承認後着工し、工期は27年11月末としている。

国際センター駅北地区複合施設(仮称)の整備に向けては、24年度上半期までに基本計画の策定を進める。せんだい青葉山交流広場に音楽ホールのほかに、東日本大震災の経験と教訓の継承・発信機能を持つ中心部震災メモリアル拠点を整備を計画しているもの。本年度に示した基本構想では、想定される延べ床面積は3万1000~3万2000平方㍍とし、このうち大ホール、小ホールのホールエリアは9000~9200平方㍍程度で計画している。

なお、策定支援は政策技術研究所(東京都港区)が担当。

気仙沼市では24年度から市役所本庁舎の工事発注を進める。施設の老朽化が進んでいることから業務機能の集約化などを目的に建て替えを進めるもので、建設地は旧市立病院跡地の気仙沼市田中177ほか地内の敷地2万6602平方㍍となる。現在、解体工事を西松建設・丸本建設JVで進めている。

昨年発表した基本設計の概要では、庁舎棟はS造地下1階地上4階建て、延べ9117平方㍍で計画。全体平面計画によると、地下1階にはまちかどギャラリーやまちかどステップを配置、1階には市民ホールや執務室、エントランスホールを設ける。2~3階は執務室や会議室・打合せコーナーを配置、4階には議場を設ける計画だ。2~4階の中央部は吹き抜けとしている。基本・実施設計業務は久米設計・国際航業JVが担当。24年度では造成工事に着手する予定で、25年度半ばから建設工事に着手、27年度に完成を目指す。

東松島市では大曲小学校の改築を計画しており、24年度に新校舎の建設工事を発注する予定だ。現在地の大曲寺前5の2地内の北校舎の解体跡地のやや南側に改築するもので、施設はRC造3階建て、延べ4137平方㍍で建設する。設計は久慈設計が担当。完成は25年度の予定。

白石市は白石中央スマートIC(仮称)周辺に整備する、道の駅しろいし(仮称)整備事業の事業者募集を昨年12月25日付で募集を開始し、7月に審査結果を発表するスケジュールだ。

道の駅はS造平屋建て、延べ2820平方㍍程度の物販施設、子育て支援施設などが備わった建屋や駐車場などを整備。このほか、防災公園を配置し、延べ2000平方㍍程度の全天候型ドームや延べ350平方㍍程度の管理棟、ニュースポーツ施設などを必須施設として整備する計画。要求水準書による整備スケジュールは、設計が24年9月から25年6月まで、建設・工事監理は同年7月から27年3月まで。

柴田町は、新図書館の設計者委託へ1月にも公募型プロポーザルを公告し選定手続きを開始する。建設予定地は船岡西1の6の26地内にある「しばたの郷土館」北側。

施設の規模は延べ1200~1500平方㍍で、蔵書数は8万冊を想定している。

富谷市は、市民図書館とスイーツステーション、屋内児童遊戯施設の3つの機能を一体化した複合施設の整備について、24年度に工事発注する予定だ。

現在、NASCA+はりゅうウッドスタジオJVで実施設計の作成を進めている。建設場所は富谷市成田1の1の1地内の敷地約1万3400平方㍍で、成田公民館の敷地内に整備する。規模はRC一部S造延べ約3000平方㍍を想定。これまで市になかった図書館と、スイーツを核とした新たな文化・産業の構築をテーマに掲げるスイーツステーション、さらに新興住宅街の子育て世代ニーズに応える屋内児童遊戯施設を複合整備する。25年度の開館を目指している。

このほか、黒川地域行政事務組合の「消防本部・黒川消防署の新庁舎」は建設工事の施工者選定へ昨年12月に公告されており、2月の開札を予定している。

建設地は大和町の吉岡西部土地区画整理事業区域内の敷地面積9935平方㍍。施設はRC造2階建て、延べ3760・09平方㍍。また、主訓練塔が5階建て、副訓練塔1が3階建て、副訓練塔2が3階建て。基本設計は久米設計、実施設計は山下設計がまとめた。

登米市では、米山地区で複合化施設の整備を計画しており、24年度にも工事発注する見込みだ。米山地区にある公共施設の老朽化が著しいため複合化するもので、米山地区にある3小学校(統合校)と総合支所、公民館、体育館、児童館などを集約する。計画敷地は国道346号沿いの米山町西野的場ほか地内で、延べ床面積は約8300平方㍍を想定している。

現在、NTTファシリティーズ+隈研吾建築都市設計事務所+関・空間設計・工作室設計共同企業体で設計の作成を進めている。

 

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