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2025-06-25# ニュース

宮城県議会・一般質問/白石工業高の土木学科新設で/26年度に新築設計/新実習棟の早期完成を要望

宮城県議会は24日に、6月定例会の一般質問を再開した。きょう(25日)まで行う。3日目は4人が壇上から質問した。このうち八島利美氏(角田伊具選挙区・自民党)は、白石工業高校に新設が予定されている土木系学科に関連し、新実習棟の建設時期について質問した。土木系学科の1期生が入学した時点でまだ完成していないことが予想されるため、整備事業の前倒し推進を訴えた。

県南地域の高校には土木系の学科を履修できる高校がないため、将来の担い手育成に危機感を持つ地元建設業者からは、職業教育系高校に学科を新設してほしいとの要望が県に出されていた。これを受け県教育庁は、白石工業高校に土木系学科を新設する方針を固めた。2027年度に生徒を募集し、翌28年4月の開設を目指す。

同校には、実践的なカリキュラムを行うための実習棟を新設する。整備には4年程度かかると見られている。八島氏はこれまでの要望に県が応えてくれたことに謝意を示しつつ、1期生が入学した時点で実習棟が完成していない状況を危惧した。「県南地域の市町では将来を担う土木技術職員、地元建設会社では技術者が必要だ。新施設の建設時期を早め、土木系学科の開設を27年度に早められないのか」と尋ねた。

質問に答えた佐藤靖彦教育長は、白石工業高校での新実習棟建設について「既存の旧設備工業科の実習棟を解体した上で、跡地に土木系学科の新実習棟を建設する」という構想を明かした。今後の事業スケジュールについては「本年度中に既存実習棟の解体設計をまとめ、26年度から既存実習棟の解体および新実習棟の設計と建設を行っていく」と回答した。

佐藤教育長は新実習棟の完成時期を「28年度中」とし、明確な時期を示さなかった。その上で「1期生については1年生の時のカリキュラムを工夫し、2年生から新実習棟が使えるように努めていく」と述べた。

白石工業高校に存置されている旧設備工業科の実習棟は、RC造3階建て、延べ1121平方㍍の規模。土木部の発注見通しによると、6月中に「白石工業高旧実習棟解体設計業務委託」の一般競争入札を公告することになっている。

 

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