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2023-08-01# 物件(仙台圏)

県仙台振興/仙台市・愛子地区ため池設計/参加申請は21日まで/愛子ため池と斉勝沼ため池が対象

宮城県仙台地方振興事務所は7月31日付で「愛子地区測量設計業務」の条件付一般競争入札を公告した。仙台市青葉区にある愛子ため池と斉勝沼ため池の工事に向けた測量と基本・実施設計を行う。参加申請は21日まで、入札書の提出は同23日、開札は翌24日10時10分から行う。

参加申請は県内に本社または営業所を有する建設コンサルタント(農業土木)A等級かつ、測量(公共測量)AまたはB等級であることなど。予定価格4159万4000円。

対象は、仙台市西部の錦ヶ丘団地に近い2つの農業用アースダム。このうち愛子ため池は月山池とも呼ばれ、堤長は113㍍、堤高は16・7㍍、総貯水量は120万立方㍍。取水工はコンクリート斜樋管。愛子ため池の上流に隣接する斉勝沼ため池は、堤長124㍍、堤高10・9㍍、総貯水量が42万3000立方㍍の規模。取水工はコンクリート取水塔。2池を合わせた受益面積は愛子地区の約32㌶。

それぞれ防災重点ため池に指定されており、有事には2池が連鎖決壊する危険性が想定される。また愛子ため池は、昨年3月の福島県沖地震によって堤体にひび割れが発生しているなどを踏まえ、堤体の断面を大きくして安定化を図る補強改修工事を計画している。

一方、斉勝沼ため池は取水施設を改修する。既存の取水塔は整備されてから90年ほど以上経ち老朽化が進んでいることから、取り壊して斜樋・底樋管を整備する。

業務では、愛子ため池について洪水吐設計に必要な箇所や、堤体改修に伴う用地取得が必要な箇所の測量を実施。また、愛子ため池の堤体ドレーンや洪水吐などの基本・実施設計と、斉勝沼ため池の改修基本設計を行う。河川協議一式を含む。履行期間は2024年3月27日まで。

斉勝沼ため池の実施設計は来年度以降に発注する見込み。来年度は愛子ため池の改修工事に取り掛かる計画で、事業期間は29年度までを予定。

耐震性能照査や設備劣化調査および愛子ため池の堤体改修、斉勝沼ため池の洪水吐、取水施設改修の基本設計などはNTCコンサルタンツが担当。関連道路などの設計は大江設計がまとめた。

 

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