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みやぎ建設新聞 ピックアップ記事

2023-08-02# 物件(大河原)

東北整備局仙台河川/柴田町下名生・阿武隈川の堤防拡幅/三井共同建設コンサルが修正設計/今後に延長1.5kmと樋門4基を施工

東北整備局仙台河川国道事務所は、柴田町東部を流れる阿武隈川について、白石川との合流部から上流側で堤防拡幅事業に取り組んでいる。今後、延長約1・5㌔㍍の堤防拡幅と、樋門4基の工事を発注していく。7月19日には築堤修正設計などを行う「阿武隈川下流下名生(しものみょう)地区堤防等修正設計業務」を開札し、1落の1515万円、評価値63・5493で三井共同建設コンサルタントに決定した。

柴田町東部を北上する阿武隈川と、町中心部を西から東へと貫流する白石川の合流部付近に当たる下名生地区は、堤防背後に住宅や工業団地、公共施設が集積しているほか、国道や鉄道も通っているため、浸水被害が生じた場合に影響が甚大となる恐れがある。そのため合流部の手前側で阿武隈川左岸堤防を拡幅強化し、被害の抑止を図る。

事業範囲は白石川合流部から上流側へ約3・5㌔㍍で、角田市北東部に位置するアイリスオーヤマ角田工場付近までの左岸。国道349号と並行している区間は兼用堤とする。既存堤防の天端は幅4㍍ほどだが7㍍に広げる。用地確保の都合上、できるだけ川表側を盛土する計画。盛土材は、阿武隈川の河道掘削で発生した土砂を改質するなどして転用。また、対象区間にある排水樋門5カ所は延伸などの整備を行う。堤防設計は建設技術研究所、日本工営・三協技術JV、明治コンサルタントらが担当している。

これまでに合流部の直上流約1・2㌔㍍と五間堀地区など、計約2㌔㍍の堤防を整備済み。施工は松浦組と本田組などが担当した。今後は残る約1・5㌔㍍について、用地と予算の確保状況を踏まえて着工する。

整備対象の排水樋門は、松の口(詳細設計=東京コンサルタンツ)、西小坂(同=東京コンサルタンツ)、新堀(同=東京コンサルタンツ)、瓢(ふくべ)石(同=三井共同建設コンサルタント)、前田(同=日本工営)。このうち前田排水樋門のみ着工済み。水路部分は1・6㍍×1・6㍍の延長37㍍で、橋本店が施工中。

なお19日に開札した業務は、未着工の堤防約1・5㌔㍍のうち兼用堤区間の約800㍍と、関連する角田市道の修正設計をまとめるほか、瓢石排水樋門の吐出水槽側について、機場の詳細設計を行う。地質調査を含む。履行期限は12月20日。

 

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